海底の王国〈外伝〉
すると、フンイキの違う人だかりが出来ていて、花の鎖と呼ばれる巫女の少女たちに囲まれ、横たわっているフレイヤの姿を見つけた。

「…フレイヤ!大丈夫かい?!」

レンリがかけ寄ると、フレイヤは上体を起こして答えた。

「…あ〜レンリか…成功したわよ〜封印…」
「よし、良くやった!!持つべきは優秀な友だね…」

そう言ってフレイヤの側にしゃがみ込むと、満面の笑みでフレイヤをねぎらった。

「…で?どうするわけ、この後…どこまで沈むか分からないわよ?…ここも海に沈むかも…」

「あーいた!フレイヤ〜やったわねぇ〜!!」

人ごみをかき分けて、避難組に回っていたミカサが二人の前に現れた。

「…さすがフレイヤ殿、お見事です…」

つづいて現れたのは、ロランだ。

「ミカサ…ロラン様…」

フレイヤは、ロランに気づいた人たちが、遠巻きに眉をしかめている様子に気づいて、首をかしげた。
< 14 / 22 >

この作品をシェア

pagetop