『武士ドルが斬る!?』
〈後編〉
フッ…と心なしか翳りのある寂しげな笑みを口元に浮かべた。
「―――実は…この帰蝶の名前…。
濃姫の幼名でもあるの…。
おなごの私がいうのもなんだけど…濃は子供の頃…その辺の女のやや子(※女の子供)よりも秀でた可愛さがあって…女の私からみてもそれは羨ましいほどの愛でる魅力的だったものよ…。」
「そーだったんだ…。」
昔を懐かしみながらお膳の上にお椀を装いお膳に運ぶ…。
「そうだったんだ……。
今でも確かに魅力的かも~(笑)」
「そーですわね……。」
私の言葉に帰蝶は一瞬面食らった表情の後目を細めて嬉しそうに笑った。
「―――吉乃ねえ様がいてくれるから助かります。
彼の事…よろしくお願いします。」
潤んだ帰蝶の瞳が切なげに光彼女は私に濃姫を託した。
私はなんだかその思いに戸惑いはしたもののそのまま再びお椀を渡して答えた。
「濃君はずっとあなたの事…片時も忘れた事なんてないよ…。」