【続】隣の家の四兄弟
「ミカ。ぼくと写真撮ろう」
……は、はあぁぁぁあぁ?!
その声は幸い心の中で留まったけど、口はそのままアホみたいに開いてしまっていた。
な、なにワケわかんないこと言ってんの?
なんで私がチハルと写真を撮ることになんのよ。
ていうか、自慢じゃないけど写真映りは昔からよくないし、背もちびっこいし、太ってはないと思うけど、胸とかおしりとか……貧相だし……って、それはどーでもいいって!!
自分で自分に突っ込んじゃうほど、今の状況が整理できない。
そうこうしてる間に、周りの視線はまたしてもこっちに集まって来てる。
その普段は経験することない大勢の視線に固まってると、チハルがにこにこと笑ってぽんぽんと頭に手を置いた。
「キンチョーしてる?ダイジョウブだよ。仕事じゃなくて。オフショット」
「オ、フ……?」
「遊び感覚でさ。カメラマンも快諾してくれたし、記念に」
「き、記念?!」
とは言ったって!
撮ってくれる人がプロなら、周りの人たちもそうなわけで。
そんな目が肥えてるような人たちの前で、『ハイピース』だなんて笑えないっ。
「はい。じゃ、ミカあっち。よろしくネー?」
「えっ、ちょ、ちょっと!!」
チハルは笑顔で一人のスタッフに言うと、「わかりましたー」と軽い返事が聞こえてくる。
私はされるがまま、そのスタッフに別室へと連れていかれてしまう。
半ば背中を押されるように歩きながらチハルを見ると、ヘラっと笑いながら手をひらひらとさせていた。