製菓男子。
(泣いている場合じゃない。昨日ひとりで買い物ができたし、今日もできるはず)
わたしは昨日と同じショッピングモールに行くことにした。
そのショッピングモールはアンティエアーから歩いて二十分、家からだと十分くらいのところにある。
もちろん高校以来一度も来ていなかったところだ。
店舗の位置は変わらなかったけれど、店内は随分と様子が違っていて、昨日来ていなかったら、ここでも浦島太郎気分を味わうことになったと思う。
(確かお米が少なかった気がする。でも歩きだからやめておこうかな、どうしようかなぁ)
悩んだ末買うのを諦め、食品コーナーを片っ端から見回ることにした。
明日明後日分くらいの食材をカゴに入れる。
そのくらいまでに兄の風邪が治ればいいなという希望的観測も含む量だ。
それでもレジを通りすぎるまでに両手いっぱいになってしまって、レジ袋三個分にもなってしまった。
自分もレジを打つくせに、打たれることには慣れていなくて変質者になるわたし。
それを思い出すと火炎放射器並みの火力で顔から火が出る。
そのせいで忘れていた荷物の重さが、店の外へ出ると現実感を伴って両手に出てきた。
(うーん、重い)
レジ袋が手に食い込んでいるせいで、指先に血の気がなくなっている。
レジ袋で指切断なんてあり得ないと思っていたけれど、今日ならあり得そうだ。
(タクシー呼ぶほどの電話スキルを、わたし持ってないしなぁ。それ以前にお金もないけど)
生活費はほとんど兄から出ているので、わたしの財布が傷むことがなかったことによる。
(光熱費はおとうさんからだったし、本当にお金を使わない生活を、わたしはしてたんだなぁ)
バイトをはじめてよかったと、こういうときだけ思う。
お金のありがたみがわかるというものだ。
わたしは昨日と同じショッピングモールに行くことにした。
そのショッピングモールはアンティエアーから歩いて二十分、家からだと十分くらいのところにある。
もちろん高校以来一度も来ていなかったところだ。
店舗の位置は変わらなかったけれど、店内は随分と様子が違っていて、昨日来ていなかったら、ここでも浦島太郎気分を味わうことになったと思う。
(確かお米が少なかった気がする。でも歩きだからやめておこうかな、どうしようかなぁ)
悩んだ末買うのを諦め、食品コーナーを片っ端から見回ることにした。
明日明後日分くらいの食材をカゴに入れる。
そのくらいまでに兄の風邪が治ればいいなという希望的観測も含む量だ。
それでもレジを通りすぎるまでに両手いっぱいになってしまって、レジ袋三個分にもなってしまった。
自分もレジを打つくせに、打たれることには慣れていなくて変質者になるわたし。
それを思い出すと火炎放射器並みの火力で顔から火が出る。
そのせいで忘れていた荷物の重さが、店の外へ出ると現実感を伴って両手に出てきた。
(うーん、重い)
レジ袋が手に食い込んでいるせいで、指先に血の気がなくなっている。
レジ袋で指切断なんてあり得ないと思っていたけれど、今日ならあり得そうだ。
(タクシー呼ぶほどの電話スキルを、わたし持ってないしなぁ。それ以前にお金もないけど)
生活費はほとんど兄から出ているので、わたしの財布が傷むことがなかったことによる。
(光熱費はおとうさんからだったし、本当にお金を使わない生活を、わたしはしてたんだなぁ)
バイトをはじめてよかったと、こういうときだけ思う。
お金のありがたみがわかるというものだ。