製菓男子。
「アレ? ゼンくんの彼女さん?」
ゼンという名前にわたしは思わず反応する。
わたしが知っている「ゼン」という名前は宮崎さんしか知らない。
どこかに宮崎さんの彼女がいるのかと、違う「ゼン」かもしれなかったけれど、反射的に駐車場を見回した。
(宮崎さんに彼女はいなさそうだったけど、あの容姿じゃいて当たり前だよね)
言葉数は極端に少ないけれど、それをフォローするだけの行動力がある人だ。
見た目もいいから、宮崎さん目当てで店に通う人も多いくらいだもの。
(わたしが見たことのある、常連さんだったりするのかなぁ)
しばらくきょろきょろしていると、不意に肩を叩かれた。
後ろから叩かれるという行為は、小学校の頃はひざかっくん、中学の頃は振り向きざまに襟首を掴まれるくびかっくん、高校のときは中傷されるという心的ダメージも追加され、いい思い出がひとつもない。
身体が緊張でかたまってしまう。
「あれ、違ったかな? ゼンくんの彼女さんでしょ」
肩を叩いてきた手が回りこんで、身体ごとわたしの顔を覗き込む。
若葉高校の制服、胸もとにある校章は青色で二年生。
背丈はわたしよりも小さいくらいの小柄で、わたしを見つめる瞳はうさぎみたいに大きくて零れ落ちそう。
少年の顔には見覚えがあるようでなくて、ないようであるような気がする。
ゼンという名前にわたしは思わず反応する。
わたしが知っている「ゼン」という名前は宮崎さんしか知らない。
どこかに宮崎さんの彼女がいるのかと、違う「ゼン」かもしれなかったけれど、反射的に駐車場を見回した。
(宮崎さんに彼女はいなさそうだったけど、あの容姿じゃいて当たり前だよね)
言葉数は極端に少ないけれど、それをフォローするだけの行動力がある人だ。
見た目もいいから、宮崎さん目当てで店に通う人も多いくらいだもの。
(わたしが見たことのある、常連さんだったりするのかなぁ)
しばらくきょろきょろしていると、不意に肩を叩かれた。
後ろから叩かれるという行為は、小学校の頃はひざかっくん、中学の頃は振り向きざまに襟首を掴まれるくびかっくん、高校のときは中傷されるという心的ダメージも追加され、いい思い出がひとつもない。
身体が緊張でかたまってしまう。
「あれ、違ったかな? ゼンくんの彼女さんでしょ」
肩を叩いてきた手が回りこんで、身体ごとわたしの顔を覗き込む。
若葉高校の制服、胸もとにある校章は青色で二年生。
背丈はわたしよりも小さいくらいの小柄で、わたしを見つめる瞳はうさぎみたいに大きくて零れ落ちそう。
少年の顔には見覚えがあるようでなくて、ないようであるような気がする。