製菓男子。
思い出したように「そうだ!」とツバサくんはリコちゃんにポルボロンを見せた。
「おねえさんが作ったんだって。一緒に食べよ」
リコちゃんと視線があった。
リコちゃんは吸い込まれそうなほど黒目が大きくて、つけ睫をしているかのように、睫が太くて長い。
人見知りのわたしがこんなにじっくり観察できるのは、初めて会うのに、そんな気がしていないからなのだと思う。
(ツバサくんや宮崎さんの視点で、リコちゃんを見ているからだろうな)
「味はいかがですか?」
「おいしい、です」
リコちゃんの言葉によかったと頬がゆるむ。
「おいしい」は最高の褒め言葉だ。
「わたしの母が残した、レシピノートの中にポルボロンがあったんですよ」
死んだわけじゃないのでと、瞬時に眉を下げたツバサくんに断っておく。
「宮崎さんや、塩谷さんが作ったものとどこか違うなと引っかかって、昨日の深夜懐かしく捲ってみたんですけど―――母のレシピノートってちょっと変っているんです」
「おねえさんが作ったんだって。一緒に食べよ」
リコちゃんと視線があった。
リコちゃんは吸い込まれそうなほど黒目が大きくて、つけ睫をしているかのように、睫が太くて長い。
人見知りのわたしがこんなにじっくり観察できるのは、初めて会うのに、そんな気がしていないからなのだと思う。
(ツバサくんや宮崎さんの視点で、リコちゃんを見ているからだろうな)
「味はいかがですか?」
「おいしい、です」
リコちゃんの言葉によかったと頬がゆるむ。
「おいしい」は最高の褒め言葉だ。
「わたしの母が残した、レシピノートの中にポルボロンがあったんですよ」
死んだわけじゃないのでと、瞬時に眉を下げたツバサくんに断っておく。
「宮崎さんや、塩谷さんが作ったものとどこか違うなと引っかかって、昨日の深夜懐かしく捲ってみたんですけど―――母のレシピノートってちょっと変っているんです」