製菓男子。
塩谷さんが予告なくわたしを見たのでばちっと視線があってしまった。
逸らすほどの一般的他人ではないような気がするし、見つめ続けるほどの近しい間柄でもないしと、許容量を超えた脳がぐるぐる考える。
考えれば考えるほど、塩谷さんの透き通った瞳に吸い込まれそうだ。
この瞳はブラックホールなんじゃないかと混乱に拍車がかかり、目まで回ってくるようだった。
「やっぱり、チヅルちゃんはすごいなって思うんだよ」
塩谷さんが目を細めたことで、瞳のブラックホールが消滅した。
それにほっとすると、塩谷さんとの顔の距離が目と鼻の先にあることに、ようやく気づいた。
わたしが見つめていたせいもあるのだろうけれど、唇同士がなにかの弾みで触れあってしまいそうなほどに近かった。
人から散々暴言を吐かれるわたしの顔を、こんなにじっと見てくる塩谷さんは女子高生並のエイリアンだと思う。
わたしの心の中を侵略してくる、得体の知れない人で恐い。
(わたしも、わたし自身が塩谷さん以上の得体の知れない、恐い人なんです)
逸らすほどの一般的他人ではないような気がするし、見つめ続けるほどの近しい間柄でもないしと、許容量を超えた脳がぐるぐる考える。
考えれば考えるほど、塩谷さんの透き通った瞳に吸い込まれそうだ。
この瞳はブラックホールなんじゃないかと混乱に拍車がかかり、目まで回ってくるようだった。
「やっぱり、チヅルちゃんはすごいなって思うんだよ」
塩谷さんが目を細めたことで、瞳のブラックホールが消滅した。
それにほっとすると、塩谷さんとの顔の距離が目と鼻の先にあることに、ようやく気づいた。
わたしが見つめていたせいもあるのだろうけれど、唇同士がなにかの弾みで触れあってしまいそうなほどに近かった。
人から散々暴言を吐かれるわたしの顔を、こんなにじっと見てくる塩谷さんは女子高生並のエイリアンだと思う。
わたしの心の中を侵略してくる、得体の知れない人で恐い。
(わたしも、わたし自身が塩谷さん以上の得体の知れない、恐い人なんです)