製菓男子。
「あの!」
藤波さんが意を決したように両手にこぶしを作って、自分を奮い立たせるように言った。
そして「ちょっといいですか?」と座っているミツキを退けさせた。
三段あるレジ台の下段は荷物置場になっていて、そこから紙袋を取り出した。
「あの、よかったら―――」
藤波さんは迷うことなく僕の前にそれを差し出した。
受け取って中を見ると若葉高校の制服が入っていて思わず落としそうになる。
ミツキにだってまだ経緯を話していないのに、藤波さんにわかるはずがない。
「どうして?」
「あの、その、えっと、ごめんなさいっ!」
「どうして謝るの?」
なにが「ごめんなさい」なのか、僕にはよくわからない。
藤波さんは興奮気味に手を彷徨わせて、いささかパニックになっているようだ。
次第に涙をたたえはじめた藤波さんに、ミツキが「どうどう」と馬を制止するように言い、肩を抱いた。
その手は非常に余計だ。
藤波さんが意を決したように両手にこぶしを作って、自分を奮い立たせるように言った。
そして「ちょっといいですか?」と座っているミツキを退けさせた。
三段あるレジ台の下段は荷物置場になっていて、そこから紙袋を取り出した。
「あの、よかったら―――」
藤波さんは迷うことなく僕の前にそれを差し出した。
受け取って中を見ると若葉高校の制服が入っていて思わず落としそうになる。
ミツキにだってまだ経緯を話していないのに、藤波さんにわかるはずがない。
「どうして?」
「あの、その、えっと、ごめんなさいっ!」
「どうして謝るの?」
なにが「ごめんなさい」なのか、僕にはよくわからない。
藤波さんは興奮気味に手を彷徨わせて、いささかパニックになっているようだ。
次第に涙をたたえはじめた藤波さんに、ミツキが「どうどう」と馬を制止するように言い、肩を抱いた。
その手は非常に余計だ。