ミリオンラバー
「ちょっと小暮くん!何よその格好は!」

さすがにルリ子も驚き声をあげた。

「…別に…」

ずかずかと教室に入り自分の席まで行くと小暮は自分のかばんをつかみ、そのまま教室を出て行った。

「すごっ。喧嘩してきたのかな」

真理が言った。

「そうだね…勝ったのかな…?」

「…問題そこじゃないでしょ」

あきれた様子で真理が言ったが柚羽は聞いていなかった。

「私ちょっと…」

と言いながら柚羽はこっそりと教室を抜け出した。
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