ミリオンラバー
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その日の帰りのことだった。

光本とともに早速行われた文化祭実行委員会に出た柚羽はいつになく遅めの時間に下校した。

真理ちゃん先帰っちゃうんだからなぁ

少し薄暗くなった公園を歩いていると目の前のベンチでうつむいている女性がいた。

気分でも悪いのだろうか

青ざめた顔をしている。

「大丈夫ですか?」

思わず声をかけてしまった。

「あ、ごめんなさい。ちょっと気分悪くなっちゃって」

20代前半くらいだろうか。ハンカチを口元に当て額に汗を浮かべた彼女は苦しそうに言った。

「病院いきますか?救急車呼びましょうか?」

「平気よ。少し休めば大丈夫だから…」

「じゃあ私何か飲み物でも買ってきます」

「え、いいのよ、別に…大丈夫だから」

という彼女の言葉を聞かず、ちょっと待っててくださいというと柚羽は一目散に走り出した。

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