ミリオンラバー
数分後、大量の飲み物を抱えた柚羽が戻ってきた。

「どれがお好きですか?炭酸とスポーツ飲料水とお茶とコーヒーと紅茶がありますけど」

それを見た彼女は思わず噴き出した。

「どんだけ買ってきたのよ」

くすくす笑いながら彼女はこみ上げてきた涙を拭いた。

「ごめんなさい…どれが飲みたいのかわからなくって」

「あはは。そりゃそうよね。ありがとね。あなたはどれが好きなの?」

「私はオレンジです」

「じゃあこれはあなたが飲んで」

というと炭酸のオレンジジュースを柚羽に渡した。

そして自分自身はスポーツ飲料を手に取った。

「ありがたく頂戴するわ」

本当に少し休めば平気だったのだろう。先ほどの顔色の悪さはなくなっていた。

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