ミリオンラバー
「学校の帰りなの?」

ふと彼女が尋ねた。

「はい」

「こんな時間まで大変だね。部活でもやってんの?」

「違います。文化祭の実行委員会に出てたんです」

「文化祭かあ。もうそんな時期なんだ。ところでさ…」

彼女は柚羽の全身を見て言った。

「その制服って西高?」

「はい。そうです」

「そうなんだ。私の弟も西高なんだ」

「そうなんですか?」

「そうなの。でもこれがやんちゃでねぇ。毎日喧嘩ばっかりでまともに学校通ってないのよ」

どうしたもんかしらねと彼女はふうっとため息をついた。

「大丈夫ですよお姉さん。もうすぐ文化祭ですから!きっと毎日学校に来るようになりますよ」

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