ミリオンラバー
なあなあどうなんだよ~。と光本は肘で小暮をつついた。

「んなわけねーだろ…」

小暮は面倒くさそうに答えた。

「照れんなって。ロミオ~」

よし。しばく。

小暮は酔ったおやじのごとく絡んでくる光本の頭を、両拳で挟みグリグリと回した。

「イダダダダダ!!冗談!!」

「当たり前だ!」

「おい。早く行かないと遅れるぞ」

二人の言い合いを遮るように小手川言った。

しゃべり続けて、まだ半分も着替えていなかった光本は焦って着替え始めた。

小手川はそれを置いてさっさと出て行った。

小暮もそれを追った。
< 85 / 104 >

この作品をシェア

pagetop