あなたが教えてくれた世界
「……わかっ……た」
オリビアは唇を噛んで、しぶしぶ頷いた。
自分が行っても何の戦力にもならないと、むしろ足手まといになるだけだと、わかっていた。
自分が、情けない。悔しい。
……けれど。
「待ってる……!信じて、待っています」
せめて、自分の出来ることを精一杯やろうと。
オリビアはハリスに笑顔を向ける。
信じて、笑って送り出す。
……そして、アルディスが帰ってきたら、一番に迎えてやろう。
* * *
「……隊長、一つ質問良いすか」
オリビアに見送られた、四人の騎士達。
それぞれが自分の馬を御し、素早く、けれど静かに山を駆け降りる。
そんな中、隊長であるハリスの後ろにいるカルロがおもむろに口を開いた。
「……何だい?」
対してハリスは、前を見たまま平静に答える。
後ろのイグナスとブレンダのどうしたんだというような視線を受けながら、カルロは口を開いた。
「さっき……オリビアさん、どう見ても冷静さを欠いてましたよね。なのに何で、彼女の言うことを信用したんすか」
ハリスは意外そうにカルロを見た。