あなたが教えてくれた世界



「私は個人的に彼を知っているのだが、何も出来ない自分に焦燥を感じているのだ。この仕事にはきっと飛びつくと思う」


「では、騎士はその三人か?」


レオドルは首をふる。


「護衛は四人一組の小隊が基本だ。まだ一人足りないのだよ……。こちらの目星もついていないし」


「バランスを考えて、女性騎士と言うのはどうだろうか?」


レオドルはからかい口調で言った。


「フレグリオよ、そんなに娘が心配か?」


「え?」


「娘が男に囲まれるのが心配なのだろう。え?」


フレグリオは否定した。


「別にそう言うわけではない!!確かに心配は心配だが、そう言う意味の心配ではない」


レオドルは諫めるように言う。


「わかったわかった。……とりあえず、こちらで何とかする。お前は大船に乗った気分でまっていろ」






     *   *   *






オリビアは王宮の外れの庭園で風に当たっていた。


先ほど、皇王から『アルディス“留学”作戦』の話を聞かされたところだ。


妹が和平に差し出されそうになっている事や反王家派の事……沢山新しい事を知らされて、落ち着こうと思ったのである。


(私は知ってるようで、何も知らなかったんだわ……)


今まで、アルディスの事を本人以上に気にかけてきたつもりだったが、実は表面しか見えてなかったのではと彼女は思う。


そして、その作戦に付いていく身の回りの世話係をオリビアは頼まれたのだった。もちろん彼女は引き受けた……のだが。



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