月灯りに照らされて
離婚
side 薫

病院から帰ると、親父とお袋と蓮が待っていた。

「お帰り」

「ただいま」

「皆、リビングで待っているわ」

「うん・・・・・」

「「お帰り」」

「ただいま・・・・」

「薫、まずは、何があったんだ・・・・」

親父達には、まず、麗華がつまずいたときに、たまたま翠がいて、
翠にぶつかった後、翠が階段から落ちて、救急車で運ばれた事。
怪我は、全身打撲で足を骨折していて、すぐに手術した事。
そして、

「翠が、ベットに横たわっていた時、俺は、麗華に殺意さえ
 覚えた・・・・。自分の妻なのに。それで、俺は、自分の
 選択が完全に間違っていたことも認識したし、麗華とも
 もう夫婦ではいられないと思ったんだ・・・・」

「「「・・・・・・・・・」」」

「俺は、誰よりも翠が大切で、翠に、もしもの事があったら、
 俺は生きては行けないとさえ、思ったんだ・・・・
 だから、明日、北白川家に行って、麗華と離婚の話を
 してくるつもりです・・・。」

「お前は、本当にバカだ・・・。自分の息子ながら
 呆れて物も言えない。縁談を薦めた時、お前が、翠さんと
 どうしても結婚したいと言ったら、俺は、反対するつもりは
 なかった。ただ、お前が、橘の親戚から、翠さんを守れるか
 どうかでしかないからだ。その話は、彼女にもしておいた。」

「えっ、父さん、翠に会ったことあるんですか・・・・」

まさか、と思った・・・。
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