みだりな逢瀬-それぞれの刹那-
ガサツな私だけど、これでも仕事はそつなくこなしてきたつもりだ。
何だかんだで後輩たちはなついてくれてるし、女の苑でトラブルだって起こしていないはず。
フォローやトラブル対処の残業だって全く構わない。が、最近はアイツの顔を見るのも憎らしいんだよー!
「――ああ、バカか」
週明けの月曜日は、私もサザエさん症候群かもしれないと思うほど憂欝だ。
週末がずっと続けばいいのに!などと馬鹿なことを考えながらも、そんな気持ちを振りきってちゃんと出社した。
そんな私に掛けられた第一声がこの言葉である。
最上階の一階下にある秘書室は私の職場だ。秘書メンバーはここで庶務をこなし、それぞれ担当する役員のフォローにあたっている。
デスクが整然と並び、書類とPCに囲まれて仕事をしている日々だ。
ちなみに朝はいつも2番目に来ている私。いや、どんなに早く出社しても絶対に勝てなかったヤツが最奥の席に着いていた……。