ブルーローズの恋人
仲の良い姉妹と片付けてしまうには近過ぎる距離と共有し過ぎた時間。
妃那は気付いていないのだろうか、一緒に居る事で互いの差が際立って余計に目立ってしまう事に。
けれど、それを言い出せないでいるのは、妃那を傷付けてしまいそうで怖いからだった。
(……妃那とって私はいつまで『カワイソウな妹』なんだろう…)
赤く灯るランプを眺め、幾つか並んだミネラルウォーターから適当に選んでボタンを押す。
ガタガタッと大きな音と共に落ちて出てきたそれを取り出した所で、背後から呼ばれる声に気付いた。
「甲斐崎っ」
振り返ると、此方に駆け寄ってくる青年の姿が見えた。
「佐和?」
真那と同じ講義を取っている彼は、数少ない男友達の一人だ。
たまたま講義で席が隣になったのが切っ掛けで、何度か提出課題について話をするうちに仲良くなっていた。
やはり佐和も最初は真那を『男』と思っていたようだが、『女』と分かった後も変わらず今までのように接してくれている。