ブルーローズの恋人
「良かった……っ! 捕まって」
「……? どうかした?」
急いで走って来たのか、真那の目の前で止まると佐和は大きく肩で息をする。
何事だろうと思いながら、彼の呼吸が落ち着くのを待った。
「これ、飲む?」
先程買ったペットボトルを差し出せば、佐和は人懐っこい大型犬を思わせるような無邪気な笑顔を見せた。
「マジで? 良いの?」
「これくらい良いよ。まだ、開けてないから」
「じゃ、遠慮なく」
受け取ったペットボトルを早速開けて佐和は水を一気に煽る。
余程喉が乾いていたのか、数秒で中身は3分の1程度になってしまった。
「それで、私に何の用だった?」
自分の分を買い直しながら、一息ついた佐和に尋ねる。