ブルーローズの恋人

服装だけでも、もっと詳しく聞いてくれば良かった。

少し前までは何ともなかったのに、今頃緊張してきて胸が少し苦しいような気がする。

落ち着こうと胸元に手を当ててゆっくり呼吸していると、誰かにじっと見られているような視線を感じた。
そっと視線を感じる方へと目線だけ向ける。

直ぐ隣に居た二人組の女子高生の一人と目が合い、相手は慌てて視線を逸らした。

(……コンビニ迄行かなくても、この子に聞いた方が早いかも)

人に見られるのはいつもの事だと気にせず、静かな声音で、すみません、とその女子高生に声を掛けた。

「ちょっと良いですか? 道を教えて欲しいんですが……」

「……っあ、はい!」

真那が話し掛けると女子高生は大袈裟に肩を揺らして此方を見上げてくる。

「この場所なんですけど、知りませんか?」

「あ、此処……」

「あそこだよね、向こうの通りにある……」

差し出したメモを見ながら二人は頷き合う。
どうやら知っている場所らしい。

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