Bloom ─ブルーム─
うそなの?

なんで嘘つく必要があるの?

訳がわからずポカンと口を開けていると、ドラムは面倒くさそうに聞いてきた。

「あんた、大樹に気ある?」

「……は?」

な、何?

この人、接続詞少ないし話が飛びすぎて全然内容が理解できないんですけど。

「気あるならやめといた方がいいよ」

そして、じゃと片手を上げて走り去ろうとする。

な、ななな何なの!?

全然わかんない。

「ちょっと待ってください!なんで?どういう事ですか?」

「うわぁぁっ」

ガシャガシャーンッ!!

はっ!またやってしまった……。

慌ててドラムの腕をつかんで引き止めたところ、自転車ごと彼を倒してしまった。

「ごめんなさいっ!大丈夫ですか?」

「ってぇ。本当あんた容赦ない女だな」

ドラムがいててててと、腰に手を当てて立ち上がろうとした時。

「明宏(アキヒロ)?何やってんの?」

ひとつの声が降りかかり、同時に私の心臓が倍の速さで動き始めた。

「別に。曲は?仕上がったの?」

「いや。今日は無理。全然頭冴えないわ」

< 102 / 315 >

この作品をシェア

pagetop