Bloom ─ブルーム─
「もう1度、電話してみたらいいのに」

「え?」

「だって、まだ迷ってるんでしょ?そのままだと、きっとまた後悔しますよ?あのとき、断らなければ、あのときもっと話を聞いてたら、あのとき……」

「ねぇ、お願いがあるんだけど」

私の話を遮って、長谷川大樹が言う。

「思いきり、ビンタしてくれない?」

「?」

突然、何を言い出すかと思ったら、ビンタだなんて。

私は誰彼構わずビンタする女の子だと思ってます?

「俺、ちょっとハッキリさせるわ。だから、喝入れてくれないかな?」

そういう、こと?

「じゃあ、遠慮なく、いきますよ?」

また電話するのかな?

それで、ちゃんと話して、話を聞いて 、もし誤解があったならそれを正して、ハッキリ気持ち伝えて。

また付き合うのかな?

パアアアンッ!!

モヤモヤする自分の気持ちにも喝を入れるように、私は振り上げた右手を思いきり彼の頬に当てた。

「ってーっ」

顔を歪めた彼は、すごいわって、苦笑い。
< 113 / 315 >

この作品をシェア

pagetop