弁護士先生と恋する事務員
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―――と思ったのも束の間。
「ハア、ハア…。あ、安城先生、芹沢先生っていつまでうちの事務所に来るんでしょうね。そろそろ私、疲れて来ちゃったわ。」
芹沢先生に買い出しを頼まれた柴田さんが汗だくで帰ってきた。
「ははは、大丈夫ですか、柴田さん。
芹沢先生って美人で仕事ができてカッコいいけど、人使い荒いんだよねー。」
安城先生も苦笑いを浮かべている。
「もうすぐ今の案件も終わるって言ってましたけど、あとどれぐらいかかるのやらですね。」
「はあ~…・」
三人はそろって深いため息をついた。
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19時過ぎ。
柴田さんと安城先生は仕事を終えて帰っていった。
剣淵先生と芹沢先生は昼に事務所を出たきり外回りだ。
今日は直帰するのかもしれない。
私は事務所の片づけを終えて、電気を消して帰ろうとしていた。
「あ、そういえば…」
お茶の在庫はどうなっていただろう。
足りないものがあれば買い足して来なくちゃ。
私は電気も点けず、事務所の奥にあるキッチンスペースへ行き
薄暗い中で在庫を調べていた。
「コーヒーは…まだ大丈夫かな。紅茶は少ないよね。ほうじ茶は…」
買ってくるものをメモしていると、バタン、と事務所のドアが開いて剣淵先生達の声が聞こえた。
「ただいまー…っと誰もいねえじゃねえか。鍵開けっぱなしかよ。」
先生はみんな帰ったのだと思ったようだ。
『お帰りなさい』
そう声をかけようとバックヤードから出ようとして、声を飲みこんだ。
「わあ、歩きっぱなしでさすがに疲れちゃったわ。少し休もうよ。」
そう言って芹沢先生は剣淵先生の腕を掴んで応接セットに並んで座ると
ごく自然な動作で、先生の肩にもたれかかった。