時を超えた愛~新選組と私~【完】

「お世話になりますっ」


あたしが言うと


「よし、じゃぁ解散」


土方の言葉に、皆腰を上げる。


「土方さん選んでもらえませんでしたねー」


沖田がまた、からかう。


「テメー、総司。いい加減にしろっ」


そう言い残しスタスタと部屋を出て行ってしまった。


「莉世ちゃん何で左之さんなのー?」


沖田に聞かれ困った。


「何でって言われましても…」


気になってたなんて口が裂けても言えない。


だって、あたしだってさっき知ったんだもん。


こんなガキって言われて悲しかった。


でも、それは誰に言われてもショックだったと思う。


だけど部屋に戻ってきて原田さんを見た時自分でも驚くくらい心臓の音がうるさくて。


原田さんにまで届いちゃうんじゃないかって思うくらいに。


そんなことを思っていると


「まー、いいやー」


興味なさそうに沖田が出て行った。


だったら聞くんじゃねー!








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