狂奏曲~コンチェルト~
 そんな話をしている間に、家についたけど、お兄ちゃんは車から降りようとはしなかった。

「他にも色覚障害やら、いろいろあるらしいけど」
「えっ、色覚障害?」

 なにそれ。

「俺がしゃべったって、あいつには言うなよ?」
「え、うん」

 お兄ちゃんは真剣な顔で、

「あいつ、色覚異常の人みたいに、目が特定の波長を認識できないとか、そういうんじゃないんだ」
「……うん」
「精神的なものからだと思うんだけれど、全部灰色なんだと」

 精神的なもの?
 ストレス?

 二階堂さんは、体に影響が出るくらい、悩んでるの……?

「なんで……?」

 思わず、口に出ていた。
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