狂奏曲~コンチェルト~



 私は、いつもと変わらない日々を過ごしていた。
 大学に通って、課題をこなす日々。

 その日、新は大学に来ていなかった。

「あれ、金津君はどうしたの?」
「熱出したみたい」

 構内では、私達はいつも一緒にいるから、仲のいい友達が心配そうに尋ねてくる。
 私は苦笑しながら、それに答える。

 新、大丈夫かな。


「本郷さん、ちょっと頼まれてくれないかな」

 授業が終わって、もたもたしていたところを、教授に話しかけられた。

「あ、はい。良いですよ」
「この資料を工学部の副島教授に渡してもらえないかな?」

 特に断る理由もなかったので、私は快くそれを了承した。

「工学部の副島教授っと……」

 私は工学部の前に来た。
 だけど、毎回他の学部の校舎に入るのは少し緊張する。

「あ」

 私が校舎に入ろうとしたとき、ちょうど中から二階堂さんがでてきた。

「二階堂さん」
「かなめ……」

 驚いたように私を見た二階堂さんは、いつもの綺麗な女の人と一緒にいた。
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