狂奏曲~コンチェルト~

「ちょっとくらい休めばいいのに」

 なんだかんだ言っても、お兄ちゃんに溺愛されるのはそんなに嫌じゃない。
 お兄ちゃんの彼女は見たことがあるけど、シスコンのせいですぐにひかれるらしい。
 お兄ちゃんのことは大好きだから、早くいい人が現れてくれるといいなって思う。
 私のせいで、お兄ちゃんがあんなだから、ちょっと忍びない。

 そんなことを思いながら、眠りについた。



 翌日、一応お洒落をして待ち合わせの場所に向かった。
 待ち合わせの場所についてみて、目を疑った。
 遠めに見ても、すぐにわかる。

 二階堂さんがいた。

 誰かと待ち合わせかな?
 そうだとしたら凄い偶然だ。

 私は二階堂さんに近づいた。お兄ちゃんの姿はまだない。

「二階堂さん」
「へ?」

 私が話しかけると、二階堂さんは綺麗な瞳をまん丸に見開いて私を見た。

「か、かなめ?」
「こんにちは。誰かと待ち合わせですか?」

 二階堂さんは呆然としたように、

「有紀と……」
「えっ?」

 二階堂さんの当惑したような言葉に、私は言葉を失う。
 そして、携帯を取り出して、お兄ちゃんに電話をかけた。
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