狂奏曲~コンチェルト~

 そっか。
 きっとお兄ちゃんは、私と新を別れさせたいんだ!
 だからこんな回りくどいこと……。
 二階堂さんまで巻き込んで……。

 我が兄ながら、頭が痛くなってきた。

「二階堂さん、ごめんなさい、お兄ちゃんのせいで」

 私が謝ると、二階堂さんはふふっと、いつもみたいに寂しそうに笑った。

「かなめは、俺と一緒にいても仕方ないよな」
「え?」
「せっかく来たけど、帰るか」

 確かに正論なんだけど、なんだか寂しい。
 二階堂さん、どうしてそんな傷ついたような顔するの?

「待って」
「ん?」

 私は、二階堂さんの腕をつかんでいた。
 二階堂さんは驚いたように私を見た。

「せっかくだから、遊びに行こう?」

 なんで、こんなこと言い出したのかわからない。
 でも、なんとなく。
 なんとなく、二階堂さんを一人にできなかった。

 でも、二階堂さんは眉尻を下げて、悲しそうな顔で、

「無理しなくていい。彼氏に悪いんだろ?」

 ずき……

 そうやって拒絶されたことに、少しショックを受けた。
 だから、私はムキになった。
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