狂奏曲~コンチェルト~
「かなめっ」
「かなめ、どうしたの?」
新と香織が突然頭を抱えた私に近づいてきた。
「だ、大丈夫……」
嫌な汗が、背中を伝った。
激しい頭痛と共に現れる、既視感にも似た映像の断片。
これは、いったい何……?
私の……記憶?
混乱する頭で、必死に考えた。
私が忘れているのは、強姦に遭った記憶。
もしかして、私が気づいていないだけで、他にも忘れている記憶があるの?
時々見えるのは、その断片……?
「かなめ、顔色悪いよ、大丈夫?」
香織が心配そうに私を見る。
「ごめん、なんでもないよ」
私は新に笑いかけた。
新も、ほっとしたように微笑み返してくれた。