空の果てへ


それから、数時間も経っていないだろう。


母成峠が落ちたこと、二本松城が落城したこと。


二本松少年隊の悲劇、白虎隊の悲劇。


沢山の情報が俺達に伝えられた。


この、膨大な犠牲者の中に・・・


斎藤さんが含まれているのか。


それは、未だに分かっていない。


ただ、分かっていることといえば、これだけだ。


もう、俺達に逃げ場は無い。そう・・・


皆無だ。


いつから、俺達は道を踏み外していたのだろう?


いつから、周りを敵に回していたのだろう?


いつから・・・未来は、赤くなってしまったのだろう?

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