空の果てへ


「全軍発射用――――意・・・」


「撃てぇ――――っ!」


『ドォォォゥゥンッ』



その音と共に、上がる旧幕府軍兵の悲鳴。


次々と、やられていく幕府の兵達。


見ていて、すぐに分かる。


じき――――負ける、と。


俺と土方さんは、陰で待機している。


もうすぐ・・・出陣、だ。


コツコツ、と馬の蹄の音がする。


この馬に今、土方さんはいつでも行けるように跨っている。


俺は・・・ここに、残れと言われているが、残るつもりはない。


こっそり、後ろから付いていくつもりだ。


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