好きだって言ってんだろっ。
恐怖

俺の腕の中には今、好きなヤツがいる。

腕の中で必死に俺から逃げようとしてる。

体が震えている。

俺のせいだ。

「・・・。悪かった。急に。こんなとこに連れて来て。」

「・・・。」

「・・・っ。ごめん、な。小さい頃も。」

「えっ!?」

「少し話聞いてくれるか?」

そう、仁は樹里に優しく尋ねると樹里は少しの沈黙の後小さく頷いた。

それを見て仁は話し始めた。

「俺は、お前に謝るためにこの学校に来た。本当にごめんな?あの頃の俺は、まだガキで自分の気持ちに気づいてなかったんだ。あの時お前は、同じクラスの男と将来を誓っただろ?あれを偶然聞いちゃってよ。ガキの頃の俺は、ヤキモチ妬いたんだ。それでお前への俺なりの愛情表現だったんだ。」

「そう、だったの・・・。」

「あぁ。それだけずっと誤りたかったんだ。
それと・・・。俺のことまだ怖いか?」

「怖く、ないです・・・。」

「その、お前は俺のこと大嫌いかもしれないけど、俺は、お前が好きだ。今も昔もずっと・・・。」

「私は・・・。」

「いや。返事は分かってるからしないでくれ。俺は、自分の気持ちを伝えて、お前に誤りたかっただけだから。それだけだ。・・・。
急に告白して悪かったな。じゃ、俺は、これで。」

バタンと音をたてて仁は、空き教室から出て行った。

流石にアイツも俺が、急に告白したから

混乱してなのか何も言ってくれなかった。

これで、俺の初恋も終わりか・・・。

なんか、あっけなさすぎだな。

今日は、早退しよ。

*********************



< 5 / 8 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop