上司と上手につきあう方法【完結】
「平尾……」
「はいっ、そうですね、紗江子に行って戻るように――」
紗江子を呼び戻そうと腰を浮かせる私。
けれど部長は背中を丸めたまま、動かない。
「い……」
「え……?」
それどころか助けを呼ぶような声で、言葉を続けた。
「気分、悪い。席変わってくれ……」
「――」
一瞬なにを言われたのかわからなくて、黙り込んでしまった私だけれど。
気分が悪いって……まさかのバス酔い……!?
うそーーー!!!
私は軽く衝撃を受けながら、それでもこんなことで部長が冗談を言うはずがないと、席を立って部長を窓際に座らせる。
機嫌が悪いと思っていたのは、どうやら体調が悪かったためらしい。