上司と上手につきあう方法【完結】

と、思っていたのに。

点呼を終えてバスが動き始めても、紗江子は戻ってこなかった。

それどころか、誰が買って来たのか、缶ビールを開けて、盛り上がり始める始末。


ちょっとー!

部長が明らかにイライラしてるじゃないのー!


そう、部長はかなり、不機嫌そうだった。



調味料を集めたこととか……ずっとお話したいって思ってたのにな。

それどころじゃなさそうだ……。



端整な部長の横顔を、こっそり目の端で盗み見る私。



彼は長いまつ毛を伏せて、完全黙秘をつらぬき、なおかつ何度も足を組み直し、その表情はどんどん厳しくなっていく。


っていうかそんなに塩田さんが好きなの?
私とも楽しくおしゃべりしてくれたっていいじゃない!


と、勝手でピント外れなことを考えていると、部長が大きく息を吐いて、背中を丸めたままうめくようにささやいた。



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