上司と上手につきあう方法【完結】

きちんと着ているはずの浴衣の合わせからのぞく鎖骨が妙に色っぽく見えるのは、私が雰囲気に酔っぱらっているからだろうか。

――って。

私ったら、何考えてるんだろう。馬鹿っ!



「い、いえ、迷惑だなんて、そんな……」



恥ずかしくなってしまった私は、ごにょごにょと口ごもりながら、部長から三つほど離れた席に戻りつつ、座布団の上に座る。





それから間もなくして、大宴会が始まった。

社長のながーーーい挨拶に、誰もが『ビールの泡が消えちゃうよ!』と感じたころ

「では、乾杯!」

と、社長が高々とグラスを持ち上げ、ほっとするのは、毎年のことだ。



永野部長はどうしているかと思えば、軽くグラスに入ったビールを半分ほど飲んで、あとはウーロン茶に切り替えているみたい。

みんなにわいわい話しかけられて、時折笑顔を浮かべている。


あ、よかった……なんて思っちゃったけど。

ぶっちゃけ。こういうのって、なんだかよくない傾向だと思う。


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