上司と上手につきあう方法【完結】
だけど、このまま、なかったことにしてなるものか。
絶対に、そんなことはさせない……!
完全に頭に血が上っていた。
いや、冷静でいられるはずがないのだ。
私の前からきれいにいなくなろうとするこの人を、このまま黙って見送ることなんて、出来なかった。
勢いをつけて、そのまま部長に抱きつく。ビクッと体を揺らす彼の背中にそのまま腕をまわし、きつく、きつく、抱きしめた。
「――部長、私のことどう思ってるんですか」
「……っ」
「なんとも、思ってないんですか!」
それは部長に対する確認だけじゃない。
自分の気持ちを確かめる作業のようなものだった。
「――私だけが、悪いなんて言わせませんからねっ……」
そう、一方的に、吐き捨てるように言い放つ私。
強気にならないと、また泣き出しそうで。
唇をぎゅっとかみしめながら、そのまま部長を見上げる。