上司と上手につきあう方法【完結】
朝陽は「だって、幽霊に会ったことないし。会えるなら会っときたいじゃん。話もしてみたいし」と、屈託なく笑う。
「もう……」
なに言ってるんだ、コイツと思いつつも、憎めない。
本当、こういうところ、朝陽らしいなぁ……。
泣いていたことも少し忘れて、思わず苦笑してしまう。
そして彼は、差し伸べられたままの手をじっと見つめるだけの私の前にしゃがみ込むと、
「弱った時こそ、元彼の出番じゃないの?」
と、ひそやかにささやいた。
思わぬ接近にドキン、と心臓が跳ねる。
「俺なら上手に美琴を慰めてあげられる。わかってるだろ?」
くっきりとした二重まぶたの瞳は、月夜にキラキラと輝いて、私の鼓動を早めるに十分な威力を持っていた。