上司と上手につきあう方法【完結】

半泣きになりながら、彼の顔に手を伸ばすと、部長はサッと顔を上げ逃げてしまう。

それどころか、片手で私の手首をつかむと、シーツの上に柔らかく押しつけてしまった。



「あのですね、恥ずかしいから、外してほしいんですっ……」

「じゃあ俺は、恥ずかしがるところが見たい」



中指で眼鏡をついっと持ち上げながら、部長が真面目な顔で私を見下ろす。


じゃあってなんだー!!


そして部長は、私の鎖骨から耳にかけて、ねっとりと舌で舐め上げる。



「っ……」



ゾクゾクと足元から駆け上がってくる微電流に、声が漏れそうになる。



「お前の、無防備な素顔が見たい……」



さらに、煽るように耳元でささやくから、クラクラと目眩がした。


私生活はどっちかっていうとヘタレ気味なくせして、どうしてそういうこと言うの~!




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