上司と上手につきあう方法【完結】
苦いクスリを水で流しこんだ後、今度は口直しにゆっくりとお茶を飲む。
部長が淹れてくれたお茶は、ほのかに甘く、いい香りがした。
こんなにおいしくお茶がいれられるなんて、やっぱりただ者じゃないよ、部長……。
「ところで部長のご実家ってどこなんですか?」
「筑波」
「へえ……ダブルベリーの本社と一緒なんですね」
「ああ。実は遠い親戚なんだ」
「――へ?」
一瞬、誰と誰が遠い親戚なのかと、首を傾げたのだけれど。
「ダブルベリーの、社長とか、専務とか……」
部長がどこか重い気配で口にする。
その様子から、どうやら彼にとって役員たちと親戚ということは、あまり嬉しいことではないらしい、というのはなんとなく伝わってきた。
「知らなかったです。そうだったんですか……」
「まぁ、親戚と言っても、実際血は繋がってないし、ほぼ他人みたいなものだがな」