上司と上手につきあう方法【完結】
何が『俺も』よ!
お前、辛いの食べられないだろ!
と言いたくなったのをグッと我慢して飲みこむ。
そう、朝陽は辛いのがダメで、過去、私が作ったカレーも一切口に出来なかったのだ。
付き合っていたころ「これは食べられないかな」と言われて丸残しされた屈辱を思いだし、歯ぎしりしたくなった。(けれど当時の私は、ピュアで朝陽のことが好きで好きでたまらなかったので、彼を責めることなく料理にまい進した記憶がある)
「――俺、昔辛い物一切駄目だったんですけど、今は全然平気になったんですよね」
朝陽がふと、思い出したように口を開く。
へー、そうなんだ。食べられるようになったんだ……。
グラスに入った水をゆっくりと口に運びながら、ニコニコしている朝陽を盗み見る私。
「それって何かきっかけがあったんですか?」
「きっかけかぁ……。あえていうなら、大学時代につきあってた元カノですかね」
「ゲホッ……!」
「ちょっと、美琴大丈夫!?」