上司と上手につきあう方法【完結】
伴ちゃんの問いかけにあっさり答える朝陽の言葉にせき込む私の背中を、紗江子が慌ててさすってくれた。
「大丈夫ですか?」
なにが『大丈夫ですか?』よ!
あんたのせいだよ!
心のの中で叫びながら「ゲホッ……ちょ、ちょっと器官に入って……」と誤魔化すしかない私。
涙目になる私を、ヤツに心配そうに見つめられて、違った意味で泣きたくなった。
けれど伴ちゃんは朝陽の『元カノ』という単語に興味が引かれたようで、さらに朝陽に追及しはじめた。
「元カノがきっかけってどうしてですか?」
「ああ、うん……別れた後に、俺、辛い物食わず嫌いだったことがわかって」
「へぇー」
「そういえばあいつ、辛いのヒーヒー言いながら食べてたなぁ、とか。一回くらい付き合えばよかったな、どうして一緒にうまいって食べなかったんだろうって、思ったりして」