天使みたいな死神に、恋をした
「ちょっと我慢してくださいね」
私が腰に違和感を覚えたのと同時に、色で言うとダークグレーな声が頭上から落ちてきた。
無意識に顔を上に上げると、ローブの中から少しだけ顔が見えた。
いや、顔じゃないか。
風になびかれるカーテンのようにたなびくアンジュラのローブ。
固めのフードも少し波を打ち、そこから覗いていたのは、手と同様に真っ白くそして角張った顎の部分。
口元は不気味に笑っていて、そこからはパールがかって輝いている白い牙が、楽しそうに覗いていた。
ドラキュラみたいな牙。
私は心臓が止まるかと思うくらい、びっくりして息をのんだ。
おっと、もう、心臓は止まってるのか...
見なかったことにしよう。これは何かの間違いだと心に言い聞かせた。
だって、怖かったし。