天使みたいな死神に、恋をした

 くすりと笑ったんだろう、アンジュラの胸の辺りが震え、フードに隠れた顔から少しだけ覗く口元は口角が上がっていて、そこから白い牙がよく見えていた。

 笑うと怖い。全身に鳥肌がたつくらい不気味。

「それでは行きましょうか」
 
 ふわりと浮いた身体、足は踵から持ち上げられ、つま先が地面から離れたとたんに前にだらりと垂れた。
 

 ぅわ! と私はアンジュラの腰あたりにしがみつく。
 
 細すぎる。ほぼ骨かと思うほどにがつがつしていたのでおもわず両手でぺたぺた触って肉はどこにあるのか確かめた。

「やめてくださいよ。ちゃんと肉のようなものだって少しばかりついてますから」

「肉のようなもの?」

「はい。そう言ったほうが分かりやすいかと」

 どこまで人をバカにすれば気がすむのだろうか。でも、そういうアンジュラの左手はしっかりと私の腰をおさえてくれている。
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