天使みたいな死神に、恋をした

「言うほど冷たくないですよね」

 アンジュラの言っていることとやっていることがよく分からない。

 けど、私の頬をその冷たく細く白い両手で包み込む。
 
 ひんやりと気持ちのいい冷たさだ。

 顔と手の温度が違うのか、そもそもがここにある全てが気のせいなのかは、もうそんなこと分からない。

 ですけれども、頬を包まれていて動けない。そして、動きたくない。そんなこと思うんじゃない! と思いつつも無理、思っちゃう。
 
 ゆっくりとアンジュラの顔が近づいてきて、私のおでこにシルバーだか白だかもはや何色だか分からない色の髪の毛がさらりとかかる。混じりっけ無し100%ピュアな真っ白い顔、その口元は楽しそうに笑っているように見える。

 近い。
 とても近くて、なんか変な感じですが。
 頬を包み込んでいるアンジュラの両手がゆっくりと私の両頬をなでる。
 その指が私の唇を優しくなぞり、(その爪が不気味な紫色ってことはひとまず忘れておこう)
 相手は死神だ。
 間違ってもそうなっちゃいけないって頭では分かってはいるけれど、
 雰囲気に飲まれて、静かに瞼を閉じてみたりして……






               
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