天使みたいな死神に、恋をした

 以前ちょこっとだけ垣間見たあの変な黒い塊と、アンジュラの家にまで来たあの不気味なモノを思い出せば、あぁ、納得。
 
 死神と一緒になんてなれないってことか。
 
 未だに同じペースで飲み続ける死神をちらりと横目で見たけど、変わらずに飲むだけってね。

 だから待てって私。変なことは考えないほうがいいって。

 意識になってまでも余計なことを考える頭め。
 
 くすっと笑ったアンジュラは、もしかしたら今の私の考えを読んだのかもしれない。
 
 でも言わなきゃ聞かなかったのと同じだから、放っておこう。


「けっこう飲んだね」

「そうですね」

「死神と飲むお酒も悪くないね」

「まぁ、そうでしょうねぇ。こんなことはありませんからね」

「ルーインが案外真面目だったのにはびっくり」

「天使ですから」

「口は悪くても根は天使なんだね」

「彼は真面目ですよ」

「そうは見えないんだけどなぁ」

「見た目に騙されるとろくな目に合いませんよ」

「そうなんだね」

「そんなものです」



 この二人とさよならするのも、なんだかやっぱり寂しい気もするな。




                                                                                                                               



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