天使みたいな死神に、恋をした
「麗ちゃんに見えてるとか?」
「それは無いですよ、絶対にありえません」
「じゃぁ、なんで死神なんて言ったの?」
二人して首をかしげることになる。
「麗ちゃん、ちょっと怖いこと言うなよ」
「もしかしたらここに翠いるかもよ。ほら、死神と一緒に立ってる」
麗ちゃんがドンピシャで私たちのことを指さした。
「あんじゅらー」
1オクターブ高い声になって、呼んだ。
「おかしいですねぇ」
ずずいと私の前に出てくる死神は、麗ちゃんのまん前まで行き、目線を合わせるように腰をかがめた。
ちょっとやめなよ! という私の助言は無視。
麗ちゃんは目をしぱしぱして無表情。
「いえ、やはり見えてないですね」
「だよね、そこまで行って何もアクション起こさないってことは見えてないよね」
だって、目の前でこんなおっかない顔見たら、普通は気を失うだろう。
「てかさ、亮、そんなもんがいるわけないじゃん、第一存在すらしないって」
小馬鹿にした笑いを浮かべ、冗談冗談と亮の肩を叩く麗ちゃんは目の前にいるアンジュラの体を通過してこっちに来た。