葉桜~late spring days
緊張して、ずっと自信のない顔をしていた晴香が、待ち受けを見ていつもの晴香の明るい顔に変わった。
「ホントだったんだ。」
「え?」
ドキッとした。ホントだったということは、誰かから聞いたということだ。待ち受けの写真のことは、僕と泰一郎しか知らないはずだ。
僕の携帯の待ち受けは、泰一郎が隠し撮りした、チューニング中の僕と晴香だ。普段、二人で撮ろうと言うと、晴香が照れて先輩とかサックスコンビを呼んでしまうから、隠し撮りしないと無理だと思ってさ、と言われた。学園祭の演奏の前に何してんだよって思わなくもなかったが、素直に感謝してそれからずっと待ち受けにしていた。
「ありがとう。」
「…どういたしまして。誰から聞いた?」
「葵ちゃん。たまたま見ちゃったんだって。」
どこで誰に見られているか分かったもんじゃない。
「私はね、これなんだ。この写真大好き。」
そう言って差し出された晴香の携帯の待ち受けは、うちのぶさいくネコのココアさんだった。しかも、僕にもみくしゃにされて気を許しまくって、おなか全開のダラダラ写真だった。思わず吹き出してしまった。
「ホントだったんだ。」
「え?」
ドキッとした。ホントだったということは、誰かから聞いたということだ。待ち受けの写真のことは、僕と泰一郎しか知らないはずだ。
僕の携帯の待ち受けは、泰一郎が隠し撮りした、チューニング中の僕と晴香だ。普段、二人で撮ろうと言うと、晴香が照れて先輩とかサックスコンビを呼んでしまうから、隠し撮りしないと無理だと思ってさ、と言われた。学園祭の演奏の前に何してんだよって思わなくもなかったが、素直に感謝してそれからずっと待ち受けにしていた。
「ありがとう。」
「…どういたしまして。誰から聞いた?」
「葵ちゃん。たまたま見ちゃったんだって。」
どこで誰に見られているか分かったもんじゃない。
「私はね、これなんだ。この写真大好き。」
そう言って差し出された晴香の携帯の待ち受けは、うちのぶさいくネコのココアさんだった。しかも、僕にもみくしゃにされて気を許しまくって、おなか全開のダラダラ写真だった。思わず吹き出してしまった。