守ってくれますか?
「実は私、ここ3日間、飲まず食わず、睡眠もとらずで生活してきましたから。だから、平気です!!」

私が胸を張って言うと、王子様がいきなり私の肩をガシッと掴んだ。

「飲まず食わず、睡眠もとらず、を、3日間だと?」

王子様の顔が怖い・・・・

「は、はい。そうです。だからきっと・・・「じいや、ヒカリに食事を与えろ。」

私の最後の方の言葉は、王子様の言葉にさえぎられてしまった。

「ええええ!??食事ぃ!?」
私は思わず叫んだ。

「ああ、そうだ。食わすのが普通だろう?」

そんなあああああ・・・・

じいやさんは、もう通信機らしき物で、連絡をとっている。

飲まず食わずなんて、言わなきゃよかった・・・

・・・私はじいやさんから通信機らしき物を、いきなりひったくった。
そして、通信機らしき物に向かって言った。

「すみません!さっきの無しで。間違えでした。あはははは~」

そうして“電源”と書いてあるボタンをポチッと押した。
ブッ、という音と共に通信が途絶えたのがわかった。

ふう、と一息ついた。

「どういうつもりだ。」
王子様の冷たい声が聞こえた。

「勝手に使って、すみませんでした。」
言いながらも、通信機らしき物は離さない。

また、連絡されちゃあ、たまんないからね。

「どういうつもりか、と、聞いている。」

私はため息をつく。

「・・・嘘です。」
と、嘘をつく。
< 50 / 598 >

この作品をシェア

pagetop