素敵彼氏の裏の顔
あたしの前にはオレンジ色の髪を輝かせた淳ちゃんがいて、淳ちゃんの後ろにはさっきの金髪が立っていて。
金髪は、額から血を流していた。
そして、淳ちゃんの睨む先……
そこには黒いスーツを着た、恐ろしい顔をした男が立っていた。
男は薄笑いを浮かべて淳ちゃんを見ているが、目が完全に死んでいる。
「城内か。覚えておく」
男はそう吐き捨てた。
淳ちゃんはお節介だ。
気付いた時には危ない世界に足を踏み入れていた。
あの金髪だって、卓也って人だって、
淳ちゃんとは何の関係もないのに。