素敵彼氏の裏の顔



そんな橘の前で肩で息をする俺。



みっともない。

こいつの前じゃ、蛇に睨まれたウサギみたいに何も出来なくなってしまう。

やっぱり、こいつは俺の遥か上をいく相手だ。






「おーい、城内!!」




不意に後ろから……橘の見つめている方向から声が聞こえ、俺は思わず振り向く。

その先には、昨日会った金髪がこっちへと走り寄って来ているところで。





ヤバいんじゃないか?




そう橘を見た時には、奴の姿はもうなかった。





「忍者かよ、あいつ」




俺はそうボヤいていた。





< 164 / 401 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop